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神戸市外国語大学

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【神戸市外大魅力発信事業】 名訳?迷訳ー翻訳のたのしみ

「名訳?迷訳ー翻訳のたのしみ」

開催報告

10月21日(金曜)に神戸市外国語大学で翻訳家の柴田元幸客員教授と絵本作家のきたむらさとし客員教授による講演会「名訳?迷訳ー翻訳のたのしみ」を開催しました。
当日は本学の学生?教職員だけでなく、一般の方々にも多数ご参加いただくことができ、
また遠方にお住まいの方にはライブ配信で講演の様子をお届けしました。

絵本作家のきたむら氏は、絵でどこまで物語を表現できるか。
表現できた分、文章を出来る限り取ってしまうという絵本完成までのプロセスを紹介。
翻訳家の柴田氏は、絵は第二の翻訳であると語ります。
他にも原文に合わせ、「e」が一切使われていない翻訳なども紹介し、視聴者を楽しませました。

また今回の講演のタイトルである迷訳について、
思い返すとあの作品は英語で読んだのか、日本語で読んだのか、忘れる訳が名訳であると話しました。
講演ラストには、きたむら氏作の紙芝居に合わせ、柴田氏の朗読で講演会の幕を閉じました。

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講演後に届いた視聴者の方からの感想を一部紹介します。
視聴者の皆さま、ありがとうございました。

【視聴者からの感想(一部抜粋)】

実務翻訳者です。違った視点から「言葉」について考えることができ、大変勉強になる講演会でした。絵本の絵を「第二の翻訳」と柴田先生が仰っていた点が特に印象的でした。私のような外部の人間(県外在住です)にも聴講の機会を与えてくださいましてありがとうございます。

翻訳というものは言葉から言葉へ訳すことに限らず、言葉を絵で翻訳する、絵は第二の翻訳であるということが新しい発見でした。特にきたむら先生が絵を描くことで文章をどれだけ削り取れるかについて仰っていて、まさに絵は翻訳だと感じました。

これまで翻訳は原文通りだと勝手に思い込んでいるところがあった。英語と日本語では語源も全く違うし
原文の面白さをそのまま伝えることはとても難しいことだと思う。さまざままな表現方法を模索して翻訳する作家さんたちの計り知れない苦労と勉強量を思うと、翻訳版を読む前に自分でも原文を理解する努力をしてみようと思えた。しかし翻訳はとても上手に面白くされているので、文学の世界をつなげる翻訳の仕事は本当に素晴らしいと感じた。

「読んだ本を後から振り返ったときに、原文で読んだか翻訳で読んだか忘れる訳が名訳である」という言葉に非常に納得いくとともに、翻訳においては変に個性をだすのではなく、読者を物語りに引き込ませられるような自然な言葉選びというのが大事なのだと感じました。

特に印象に残っているのは最後の紙芝居の 部分で、柴田先生の声ときたむら先生の絵が合わさると本当に素敵な作品になるということを実際に見聞きして感じることが出来ました。
また、先生方が著者との関わりも大切にされていると分かり、翻訳というのはただひとつの作業ではなくその工程全てがひとつの作品であると感じました。


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